今日、たまたま某所でチラシを見つけました↓↓
先月、渋谷で行われたロシアンカルト映画祭のアンコール上映が決まったらしい( ゚д゚)
前回上映されなかった「UFO少年アブドラジャン」と「ベルリン陥落」が上映されるらしいよ!
ゴールデンウイーク中なので、前回行けなかった人はチャンスかも!!
公式ページ→コチラ
さて、今日知人から聞いたのですが、ロシア語学習者にとって寂しいお知らせです。毎日新聞からの引用です。
都内でも数少ないロシア語専門の学校の一つ「ミール・ロシア語研究所」(渋谷区千駄ケ谷5)が、55年の歴史を終える。発音を中心に基礎を徹底的に指導し、個人経営で生徒が数十人程度の小規模校ながら大学教員、通訳、大使館員らを多数輩出した。しかし、亡夫の後を継いだ経営者の東(あずま)多喜子(たきこ)さんが今年76歳になり「心身ともに限界。潮時」と閉校を決めた。【青島顕】
出身者らによると、ロシア語で「平和」「世界」の意の「ミール」は、翻訳者の東一夫さんが1958年に都内で開校。まもなく、JR代々木駅東口の雑居ビルの2室に移り、多喜子さんや教え子らが講師を務めた。一夫さんは、05年に死去した。
厳しい指導で知られ、宣伝をほとんどしなくても口コミで生徒が集まった。レベルごとに1クラス7人前後で構成。週2回の授業では、一人一人にテキストを読ませて発音を矯正した後、決められた範囲の露文を暗記してきたかチェックする方式がとられた。
ミールに学んだ後、20年以上講師を務めた通訳者の香取潤さん(47)は「多喜子先生から『(ロシア語の)音を作る』指導をするよう口を酸っぱくして言われた」と振り返る。高校3年からミールに通ったNHKラジオロシア語講座講師の黒田龍之助さん(48)も「外国語の勉強の仕方をここで学んだ。建て付けが悪く、薄暗い教室で同じやり方を続け、ここだけ時が止まったようだったが、永遠ではなかった。太鼓判を押して勧められるロシア語の学校がなくなった」と惜しむ。
欧米や中国、韓国語に比べて学習者が少ないロシア語だが、50年間講師を務めた多喜子さんは「今後も隣国だから重要言語であり続ける」と学習を勧める。東夫妻の共著で入門クラスのテキストでもある「標準ロシア語入門」(白水社)は、「71年の刊行以来、改訂版を含め4万部発行された当社の語学書で指折りのロングセラー」(担当者)だ。
同書にはこんな例文もある。「すべての国でロシア語を学んでいる人の数がふえています」
マジかー・゚・(つД`)・゚・
ミール・・・実は私も2年間ほど通っていました。
もう10年ぐらい前になります。
きっかけは紹介でした。
当時まだ学生で、ロシア語があまりにも下手だった私は、指導教授の先生に紹介されてミールに通い始めたのでした。代々木駅そばにある、怪しげな雑居ビルの一角。教室には古~いサモワールが置いてあったりして、独特な雰囲気を醸し出していました。
最初にレベルチェックテスト(和文露訳)を受け、相応のレベルに振り分けられます。私の受けていたクラスは、たしか5人程度の小規模のグループだったと記憶しています。
週2回、多喜子先生とネイティブの先生とでロシア語をみっちり叩きこまれました。
めちゃくちゃスパルタだったけれど、その分必死に勉強しました。
昼は大学の授業があったので、放課後にバイトをかけもちしながら通いました。ギリギリの生活の中、自分でお金を払っていたせいか、決して無駄にはしまいと努力したのが良かったのかもしれません。ちなみに今でも当時の教材を参照することがあります。
私のクラスでは、ある程度長文の説明調のテキスト(形動詞とか副動詞がバンバン出てくるやつ)を輪読し、それを日本語に訳し、今度はその日本語からロシア語に訳すという作業をひたすらやっていました。後は、出てきた単語の反意語を言わされたり、不規則な格変化や人称変化を抜き打ちで言わされたり、テキストの内容についてロシア語で説明させられたり・・・
暗唱してこないと、先生にめっさ怒られて恥ずかしいので、変にプライドの高い私は必死でがんばりましたw
ロシアへの留学を機に卒業(?)となりましたが、お陰で私のグダグダだったロシア語が何とか聞けるレベルになり、留学先でも最初から応用のクラスに入ることができ、今では何とか職業にできるまでになりました。
生徒に変に迎合することなく、スパルタを貫いて下さったことに本当に感謝しています。
中央線の車窓から代々木駅を眺めるとき、いつもミールの場所を目で追う自分がいます。1Fのコンビニでよくコピー取ったりしたっけ。本棚にまだ「テーブル式ロシヤ語便覧」あるかな。中古のやつ。
東先生、もう76歳なのですね。本当にお疲れ様でした。私のロシア語の原点の一つはここにあります。きっとそう思っている教え子は沢山いるはず。学校は無くなっても、その精神は連綿と受け継がれています。
Добрый вечер( ・ω・)ノ
ミール・ロシア語研究所:ロシア語専門校、半世紀で幕 通訳、大使館員ら輩出 出身者から惜しむ声 /東京毎日新聞 2013年04月02日 地方版