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Channel: ロシアぶろぐ(仮)~目指せ1日1ロシアネタ~
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【五輪】トゥクタミシェワが五輪レポーターに~メダル有力選手について語る~

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というわけで、先ほどの続きですー。

ロシアの若手フィギュアスケーターの一人、リーザことエリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手は、今回オリンピック出場を逃しましたが、レポーターとしてソチを訪れたようです。



トゥクタミシェワ:団体戦の金メダルはトランポリンになる

浅田真央のトリプルアクセルのこと、団体戦での金メダルの価値、現代のフィギュア・スタイルのこと―エリザヴェータ・トゥクタミシェワインタビュー

世界フィギュアスケートのライジング・スターであるエリザヴェータ・トゥクタミシェワは、オリンピック代表に入ることができなかった。このような状況の中、インタビューに応じたり専門家として表に出る気力がある選手はそうはいないだろう。しかし17歳の女子フィギュアスケーターは意見を述べるだけでなく、評価をすることにさえ応じてくれた。彼女は感情豊かに、興味を持ってそれをしてくれたのである。Samsung GALAXY Teamプロジェクト参加者である彼女は、自らのツイッターページでオリンピックのルポを行っている。本紙特派員が彼女と対談を行った。

―エリザヴェータ、これほど大きな行事に来て、演技をしないというのはかなり辛いのでは?

―私はここでツイッターレポーターの役をしています。これもまたとても面白いことです。オリンピックに出られなくて最初はがっかりしたけれど、今はまだオリンピックに出る機会もあるだろうし、人生は終わっていないということがわかっています。私はまだたったの17歳ですから、時間はあります。


―当然、大会を注意深く見ているのでしょう?


―私はここには2日いる予定なので、生で見られるのは団体戦だけです。残りはテレビで見ます。


―女子シングルを見て、やきもちを焼いたりしませんか?


―いいえ。アデリーナとユーリャはその地位に完全にふさわしいとわかっていますから。あるとすれば自分に対する悔しさだけです。それだけです…


―では、女子シングルの今の状況を評価することを試みてみましょう。あなたの見解では、リプニツカヤとソトニコワの命運を分けるラインはどこだと思いますか?


―どちらの選手もジャンプ構成がとても良いです。どちらも良いスピンだし、彼女たちのプログラムはとても複雑です。彼女たちはこのオリンピックで上位に入ることができるでしょう。命運を分けるラインは…オリンピックでそういうラインを引く必要はありません。リンクに出て安定した滑りをするために、すでに確認した自分のできることをすることです。どちらの選手も素晴らしくそれをすることができます。だから、メダルを期待するに値するのです。


―もちろん、オリンピックに参加するどの選手にとっても、他の大きな大会と同様、大きな責任が伴います。しかし責任は様々に影響します。解放的になる選手もいれば、反対に締め付けられる選手もいます。あなたは重要な大会に出るときはどう感じていましたか?責任がかかる時、私たちの女子選手たちはかなりのストレスを受けるのでしょうか?ホームということで、観客たちに助けられる選手もいれば、反対に観衆の前でひどく調子を崩す選手もいますが…


―ある面では、ホームの舞台で演技するのは辛いですが、支えられているということを感じるでしょう。私がリンクに出て、多くの人々が私を応援してくれているのを感じるとき、私は嬉しいです。失敗しても、良い演技をしても、最後まで戦うでしょう。実際、自分の国ではなくても観客は助けてくれます。私は日本でジャパン・オープンに出場したときの感覚を覚えています。日本の人たちはフィギュアスケートの大ファンで、私はたぶん彼らにとても気に入ってもらえたようでした。彼らがそう叫んでいたんです…そしてそれが私の人生で最高のスケーティングの一つでした。でも、これはオリンピックだ、4年に1度の大きな大会だ、という責任や感覚には、もちろん大きく揺さぶられます。その全てから思考をそらすことが必要なのです。リンクに出たら破れない「保護フィルム」を持たなければ。彼女たちもやはりそれを良く理解していると思います。

―わが国では時々余計なことを言うことがありますね。例えばテニスで試合中に「行け、ロシア!」と叫ぶことがあります。試合の最中、プレーヤーたちは完全なる静寂と注目が求められるのに。フィギュアスケートではさらに音楽もありますが、それがまさに「保護フィルム」を作る手助けとなります。しかし、おそらく、余計な感情や音が演技中にもあるでしょう。フィギュアスケート選手権には「プロフェッショナルな」観客だけが来きますが、オリンピックにはもっと様々な層の観客が来ますからね。

―あらゆることが起こります。ここで最も重要なことは、スケーティングではなく、音楽が始まる前の数秒の気分です。以前、もうポーズに入っていて集中しているのに、誰かが「行け、私たちは君を応援しているよ!ロシア前進!」と叫んだことがありました。それに類することです。でもそれが邪魔になるというのは事実ではありません。時にはその呼びかけに気を取られ、ストレスが少し軽減することもあります。プラスに働くこともあるし、マイナスに働くこともあります。でも、プログラムの最中、誰かが何かを叫ぶようなことはありませんでした。選手が不意に転んでしまったら痛いです。そのとき、支えられますし、今すべきことを教えてくれます―エレメンツができなかったり、ひどく転んだりしたときは本当に助けてくれるし、会場が励ましてくれるんです。

―女子シングルの戦いを予想していますか?どんな結果が期待されるでしょう。誰がロシアの最大のライバルになるでしょうか?

―アデリーナとユーリャはSPで良い演技をすると思います。それに韓国のキム・ヨナ選手は非常に強力なライバルです。彼女はバンクーバー五輪の金メダリストですし、世界チャンピオンです。彼女はこの大会でも優勝候補となるでしょう。それに、今シーズンGPシリーズで最上位の日本の浅田真央選手も非常に強力です。アメリカのアシュリー・ワグナー選手とグレイシー・ゴールド選手にもまた良いチャンスがあります。

優勝候補はとても多いですし、ほんの小さなミスが全てを決めてしまう可能性があります。小さなミスをしてしまったら、おそらくメダルを狙えなくなるでしょう。フィギュアスケートは、スピード競走やスキーのようなスポーツではないのです。フィギュアは予想できないスポーツ種目で、ライバルより頭ひとつ高くいたとしても、ジャンプが決まらなければ落ちてしまう可能性があります。一方、多くの複雑なエレメンツをこなさず、ただリンクに出てクリーンに滑れば、上位に行ける可能性があります。

―フィギュアスケートでは個性がとても重要です。今はトップスケーターにはとても様々なタイプやスタイルがありますよね?例えば、カタリーナ・ビットと言えば、皆彼女がどんなふうに滑るかわかります。スルヤ・ボナリーと言えば、誰かと間違うこともありません―全く異なるアプローチですし、彼女の足が可能にさせるジャンプの高さだったり。優雅さや音楽へのアプローチに特徴がある選手もいます。あなたの見解では今日の女子フィギュアスケートのトップ選手で誰と誰が似ていると思いますか?

―どの選手も今は自分のスタイルを持っています。アーティスティックな選手もいるし、そうではない選手もいます。例えば、アシュリー・ワグナー選手はとてもアーティスティックで、私は彼女のスケーティングが好きです。彼女の足の置き方はきれいです。アデリーナ・ソトニコワ選手には力強さがあると思います。彼女が滑る時、まるでリンク全体を捉えているみたいです。ユリア・リプニツカヤ選手はとても伸びやかです。彼女はリズムのある優美な動作をしていて、若々しい魅力があって、素晴らしいスピンを持っています。浅田真央選手はただただ良いスケーティングをします。リンクの上で素晴らしく良く映えます。彼女があまり目立たないときでも、皆彼女が誰なのかわかります。彼女には女子で今誰も出来る人がいないトリプルアクセルがあります。キム・ヨナ選手も立体的に、すべての空間を捉えて美しく滑るので、彼女を見るのも気持ち良いです。グレイシー・ゴールド選手は少しアデリーナを思わせます。やはり広々とした滑りで、手足が色々な方向へ伸びます。でも全体として、おそらくボナリーのような鮮やかな表現力を持つ個性的な選手はいません。皆、素晴らしく、アーティスティックで、伸びやかです。だからこそ、彼女たちは高いレベルにあるのでしょう。

―では、自分はどのタイプに属すると思いますか?

―私ですか?わかりません。私は感情を込めて何らかの物語を滑るのが好きです。踊って、自分の心情を観客たちとわかちあうのです。私は目で遊んでジャッジとアイコンタクトを取るのが好きです。だから、アーティスティックな選手に分類できるかもしれませんね。


―ジャッジについて少し。現在のフィギュアスケートの状況についてどう思いますか?ジャッジは結果にどれほど影響するでしょうか?

―今は新しいシステムで、ジャッジが今回何を望んでいるのか予測するのは難しいです。彼らはすごく良い点をつけるかもしれないし、すごく低い点をつけるかもしれない。しかもその理由がいつもわかる訳じゃない。後で考えてみれば、実際あそこでミス、ここでミスがあったということが分かるんですけどね。彼らはただ単に低い評価をしたり高い評価をしている訳じゃありません。

―団体戦についてはどうですか?団体戦とは一体何でしょうか。そこから期待することは?


―団体戦には特別な話があります。1年前、日本で私は団体戦に参加しました。いつもととても違う感覚で、すっかりショーでした。仲間が出ると、叫んで応援することになっていて、チームという雰囲気が生まれます…自分が自分のために滑る時は、コーチと一緒に演技に集中します。でも、団体戦に出れば、コーチがリンクのそばに座ってさえいないとわかるでしょう。そこには友人たちが座っているのです。リンクに出て、観客のため、ロシアのために滑ります。とても面白いです。その後、リンクから出て、彼らが抱きしめてくれて、何か愉快なことをしてくれます。それはもうお祭りみたいに。団体戦ではロシア、アメリカ、カナダ、フランス、日本、イタリアといった大きな国々だけが競うということも重要です。全ての国に4種目全てに強力な選手がいるわけではありません。

―きっとロシア代表チームには、いい優勝のチャンスがありますね…

―そうですね、ロシアチームはとてもバランスの良いメンバー構成です。これはもちろん現実的な金メダルのチャンスですし(ここで厄除けのおまじないをする)、その後は個人戦に向けて準備するのもはるかに楽になるでしょう。団体戦優勝は皆にとってトランポリン(はずみ)になります。


―それでもやはり、団体戦というのはどこかエキジビションに似ていますね…

―部分的にはそうですね。でもフィギュアスケートではこれは新しいことです。やはりこれは優勝を巡る戦いですが、個人戦ほど、感情的に自分を追い込むことはありません。団体戦はもっと楽に接していて、団体戦の演技のほうが上手くいく選手さえいます。

―選手自身が解放され、プレッシャーが少ないということから、ジャッジが結果に影響するのは難しいと言えますか?


―わかりません。ジャッジはただスケーティングを評価するだけで、選手の精神状態は彼らには重要ではないでしょう。


―そうでしょうか?ジャッジは人がどれほど感情的な状態にあるか、どれほど釣り合いが取れているかを細やかに理解していると私は思いますが。

―私が言っているのは、ジャッジはフィギュアスケートのエレメンツを評価するということです。選手がどんな芸術性を見せようと、重要なのはスピン、7つのジャンプ、ステップシークエンスといった主要なエレメンツをやり遂げることです。ジャッジの基本的な課題はすべてのエレメンツを評価することです。芸術性というのはすでに構成点です。芸術性、スケート技術、要素のつなぎは構成点です。


―オリンピックにマクシム・コフトゥン選手ではなくエヴゲーニイ・プルシェンコが出場したことについてはどうですか?


―プルシェンコ選手はオリンピックに行くにふさわしいと思っています。なぜなら、私はチームメイトとして、彼のトレーニングを見てきたし、彼が今とても良く準備出来ていることがわかっているから。私は欧州選手権でのマクシム・コフトゥン選手の滑りを見ました;もしかすると、彼はナーバスになりすぎていたのかも。国の唯一の代表となったとき、あの年齢では、いかなる場合でもオリンピックで演技するのは難しいでしょう。ジェーニャはより経験豊富で、むしろ期待がかけられています。彼は精神的なプレッシャーを乗り越え、然るべき時に誰が最強なのか証明してくれると信じています。

出典:Чемпионат.com

リーザによれば、歓声は選手にとってプラスに働くこともあるし、マイナスに働くこともあるそうですね(´・ω・`)

集中力が途切れるか、緊張がほぐれるかはケース・バイ・ケースか。

それにしてもリーザ元気そうでよかった。

サラエボ大会キャンセルしたっぽかったので、どうしてるか心配だったけど、姿を見せてくれて嬉しいです。

次のオリンピックでの彼女の出場を期待してます。


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